令和2年度 静岡厚生 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 30 35 48 102 161 139 255 452 452 182
令和2年度(令和2年4月1日~令和3年3月31日)に退院された症例のうち、厚生労働省が示す条件に該当する当院の退院症例は全診療科で1,848例あり、年齢階級別に見ると60歳以上の方が多く、全体の72.5%を占めています。

<厚生労働省が示す条件>
令和2年4月1日~令和3年3月31日までの退院症例のうち、一般病棟に1日以上入院していた症例。
※入院後24時間以内、または生後1週間以内に死亡した症例、医療保険以外の他保険(自費、自賠責保険、労災保険など)を併用する症例は集計に含まない。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 37 20.24 17.23 5.41 *81.95
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 28 22.96 20.51 17.86 *85.46
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2 なし 28 18.11 18.61 0.00 *78.89
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 27 16.30 13.00 7.41 *78.89
100380xxxxxxxx 体液量減少症 21 17.14 10.51 0.00 *77.71
内科においては昨年度同様に肺炎治療が最も多くなっていますが、15歳以上の肺炎(誤嚥性肺炎を除く)については、診断群分類(DPCコード)が細分化されたことと、外来で治療するケースが増えたことで当該集計の上位5位にはあがってきません。現行の診断群分類による集計では、心不全が最も多くなっています。誤嚥性肺炎では症状軽快後、嚥下機能低下を引き起こした原疾患や併存症の継続治療を要する高齢者が多く、転院率が17.86%となっていますが、転院先は療養病床となっています。消化器疾患の治療や間質性肺炎・肺癌の精査及び確定診断後の治療も多く扱っており、また膠原病、血管炎症性症候群などの精査・治療も増加傾向です。
※肺炎のデータに関しては「成人市中肺炎の重症度別患者数」もご参照ください。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 49 8.33 4.86 0.00 *66.65
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 18 10.17 9.08 0.00 *72.44
060241xx97xxxx 痔核 手術あり 17 9.18 5.64 0.00 *69.41
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 16 15.00 12.87 0.00 *82.69
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 16 9.94 6.02 0.00 60.56
外科において最も多いのは鼠径ヘルニアで、続いて腸閉塞、痔核、蜂巣炎(蜂窩織炎)、乳房の悪性腫瘍等に対して手術・治療を行った症例となっています。外科については診断群分類のバリエーションが最も多いため、DPCコードで分類するとばらつきが多くなっており、最も多い鼠径ヘルニアでも外科症例のうち、8.89%となっております。上位5位にはあがってきませんが、大腸・胃・肺・肝・膵臓などの悪性腫瘍に対する症例も幅広く対応しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 85 28.84 21.03 0.00 69.07
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 50 32.48 23.36 0.00 74.92
070470xx01xxxx 関節リウマチ 人工関節再置換術等 - - 23.83 - -
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 - - 25.09 - -
160850xx99xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 手術なし - - 18.07 - -
整形外科入院においては変形性関節症に対する人工関節置換術を多数行っており、手術目的で入院される変形性股関節症・変形性膝関節症、大腿骨近位部骨折の症例が多くなっています。大腿骨近位部骨折については一般病棟での治療後、回復期リハビリテーション病棟に転棟して重点的なリハビリテーションを実施している症例が数例あり、平均在院日数が長くなっています。なお、再置換症例のうち、人工関節のゆるみ・破損・脱臼等に分類される症例は、上記件数には含まれません(最終項の「その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)」をご参照ください)。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 48 5.63 6.10 0.00 48.65
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ 子宮全摘術等 39 2.90 2.93 0.00 42.23
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 - - 6.16 - -
120230xx02xxxx 子宮の非炎症性障害 子宮鏡下子宮中隔切除術、子宮内腔癒着切除術(癒着剥離術を含む。)等 - - 2.49 - -
120100xx01xxxx 子宮内膜症 子宮全摘術等 - - 7.30 - -
産婦人科においては子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、卵巣腫瘍などの良性腫瘍に対する腹腔鏡手術、子宮鏡手術が多いのが特徴です。また近年では卵管閉塞に対する卵管鏡下卵管形成術が注目され、入院も多くなっています。腹腔鏡下手術、子宮鏡下手術、卵管鏡下手術は日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医を中心に積極的に実施しており、静岡県内の公的病院の中でもトップクラスの症例数となっております。
患者様それぞれの状況・疾患に適した治療を提供させていただいています。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2 なし 46 4.80 3.07 0.00 61.07
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1 なし - - 4.76 - -
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり - - 6.27 - -
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり - - 3.18 - -
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1 なし - - 4.06 - -
皮膚科では専門外来の形成外科による眼瞼下垂症や眼瞼内反症、皮膚・皮下腫瘍の手術及び術後のフォローアップ症例です。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 10 5.60 5.63 0.00 38.30
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 - - 6.71 - -
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 - - 7.94 - -
030460xx97xxxx 中耳・乳様突起の障害 その他の手術あり - - 4.53 - -
030320xxxxxxxx 鼻中隔弯曲症 - - 6.55 - -
耳鼻咽喉科入院では扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎などの急性炎症疾患、突発性難聴、めまいなどの前庭機能障害、耳鼻咽喉科領域の皮膚軟部組織細菌感染症(丹毒や頚部蜂巣炎)などにおいて外来治療では不十分な重症症例を入院治療しています。また、慢性扁桃炎や慢性副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症、鼓膜穿孔に対する手術症例も扱っています。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
リウマチ科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070470xx99x0xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等2 なし - - 15.90 - -
070470xx01xxxx 関節リウマチ 人工関節再置換術等 - - 23.83 - -
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 - - 23.36 - -
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし - - 18.81 - -
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし - - 12.87 - -
リウマチ科入院においては関節リウマチや変形性関節症に対する人工関節置換術を多数行っており、手術目的で入院される患者様の症例が多くなっています。なお、再置換症例のうち、人工関節のゆるみ・破損・脱臼等に分類される症例は、上記件数には含まれません(最終項の「その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)」をご参照ください)。静岡県中部地区のリウマチ・膠原病治療の中核施設として、最新の情報をもとに治療を行っています。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、上位5位のいずれも症例数が年間10例未満のため「-」表示としています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060380xxxxx00x ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 5.86 - -
020150xx97xxxx 斜視(外傷性・癒着性を除く。) 手術あり - - 3.15 - -
060150xx99xx0x 虫垂炎 手術なし 定義副傷病 なし - - 7.17 - -
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし - - 6.47 - -
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし - - 13.00 - -
重症感染症による入院が減少する中、小児科においては予防接種の普及により全体的に急性腸炎やそれに伴う高度の脱水症が最多であり、次いで虫垂炎、急性気管支炎、尿路感染症といずれも緊急入院の症例が多くなっています。子どもや家族の負担のバランスを考慮し、元気になったらできるだけ早めに退院させることを心掛けているため、平均在院日数の短縮に繋がっています。上位5位にはあがってきませんが、腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術・臍ヘルニア手術目的の症例、成長ホルモン分泌不全性低身長症や小児食物アレルギー検査目的の短期滞在の入院症例、市内眼科クリニックと提携した術前術後管理入院症例があることも特徴です。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 9.68 - -
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 8.18 - -
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 18.86 - -
010060x0990021 脳梗塞(脳卒中発症4日目以降又は無症候性、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 2あり 発症前Rankin Scale 0、1又は2 - - 16.47 - -
010060x1971001 脳梗塞(脳卒中発症4日目以降又は無症候性、かつ、JCS10以上) その他の手術あり 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 - - 25.00 - -
当院の脳神経外科入院の内訳は、JCS10未満の脳梗塞と手術治療の必要な慢性硬膜下血腫です。脳梗塞症例では、一般病床での急性期治療後に継続して回復期病棟でリハビリテーションを実施しています。当科では、急性期治療はもちろんのこと、慢性期の再発予防や危険因子を持った方の再発予防にも目を向け診療を行っており、入院中に自宅退院支援計画を検討し実行しています。
※JCS(Japan Coma Scale)とは、日本で主に使用される意識障害の深度(意識レベル)分類です。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
リハビリテーション科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1 なし、1,3あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 10.56 - -
060210xx9701xx ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術あり 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 あり - - 28.36 - -
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 7.23 - -
060335xx02001x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり - - 13.65 - -
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 9.53 - -
当院では回復期リハビリテーション病棟を有しており、急性期治療終了後のリハビリを行っています。。病気などによって失われた、あるいは減少してしまった能力を出来る限り改善させることを目的で行われるのがリハビリ医療で、患者様、ご家族、医師、療法士、看護師、ソーシャルワーカーをはじめとしたさまざまな職種が関わるチーム医療で支援しています。患者様のリハビリ適応の判断と疾患に適した療法を計画し、最適のタイミングで最善のリハビリ医療を提供できるようにシステムを構築しています。また、入院中にその他疾患を併発した場合には、専門医師にコンサルトを行い、迅速に適切な治療を提供しています。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - 1 8
大腸癌 - 13 10 18 - - 1 8,7
乳癌 10 14 - - 1 8
肺癌 - - 13 - 1 8,7
肝癌 - - 11 - 1 8,7,6
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
わが国で、現在、最も罹患数の多い5つのがん(胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌)の症例数を、診断時(治療開始前)の病期(ステージ)ごとに集計したものです。①がんの大きさや進展度(広がり)、②所属リンパ節への転移状況、③離れた部位への転移の有無の3つの要素によって病期(ステージ0~Ⅳ)が決定します。病期(ステージ)は数字が大きいほど「進行しているがん」であると表されます。0期の患者様はこの指標の対象には含まれていません。
病期(ステージ)が不明の症例には、上記の①~③に一つでも不明な項目がある症例を表し、病期(ステージ)を明らかにするための検査入院の症例も含まれています。
※UICC TNM分類とは、UICC(国際対がん連合)によって定められた国際的に使用されているがんの病期を分類するための基準です。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 36 13.44 *82.33
重症 14 32.79 *81.00
超重症 - - -
不明 - - -
市中肺炎とは普段の社会生活を送っている中で罹患した肺炎のことを言います。当院では「中等症」の症例が最も多く全体の63.16%を占めていますが、年齢が高くなるほど重症度も高くなる傾向にあり、平均在院日数も長くなっています(誤嚥性肺炎やインフルエンザウィルスなどによるウイルス性肺炎の患者様はこの指標の対象疾患には含まれていません)。また、リウマチ科があるため、免疫抑制患者・抗癌剤使用患者の日和見感染も増えています。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 33 56.48 *78.24 10.20
その他 16 87.25 *76.44 0.00
脳梗塞の症例について発症日からの日数、患者数、平均在院日数等を示したものです。
当院では回復期リハビリテーション病棟を有しており、脳梗塞急性期治療後の回復期ハビリテーションにも一貫して対応したのち退院しているため、平均在院日数が長くなっています。また、転院された患者様の割合は10.20%です。充実したリハビリテーションを提供し、少しでも患者様の運動機能が回復するよう指導を行い、自立した生活を送ることができるように支援しています。これからも、地域の医療機関との連携を密接にし、地域の皆様により親密な医療を目指します。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 35 2.20 5.51 0.00 64.74
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 23 6.61 7.70 0.00 62.30
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 16 1.00 7.94 0.00 60.56
K6335 鼠径ヘルニア手術 15 1.53 6.27 0.00 *72.60
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 14 11.64 23.00 0.00 71.79
外科において手術症例は448例ある中で、手術症例数が最も多い腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)でも35例と全体の7.81%となっており、取り扱う症例が多岐にわたっていることが窺えます。続いて全体症例では胆嚢炎・胆嚢結石症に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術、乳腺の悪性腫瘍に対する手術が上位に集計されます。術式によってKコードが細分化されてしまうため今回の集計(上位5位)には反映されていませんが、胃・大腸・肺・肝胆膵領域の悪性腫瘍手術も行っています。
※Kコードとは医科診療報酬点数表で定められた手術のコードで、このコードに基づいて保険請求が行われます。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(股) 等 140 2.57 26.65 0.00 71.06
K082-31 人工関節再置換術(股) 等 - - - - -
K0482 骨内異物(挿入物)除去術(大腿) - - - - -
K141-2 寛骨臼移動術 - - - - -
K082-21 人工関節抜去術(膝) - - - - -
当院の整形外科における手術症例は160例あり、変形性関節症に対する股関節の人工関節置換術が最も多く、手術症例の87.50%を占めています。次いで人工関節再置換術(股)、人工骨頭挿入術(股)となっていますが、いずれも10例未満です。当院では人工関節置換術後についてはリハビリテーション部門と密に連絡を取りつつ、個々の患者様にとって安全で効果的なリハビリテーションを院内で一貫して行っていますので、転院率は0%、術後の在院日数も長くなっています。股関節と膝関節の人工関節置換術については、現在の新しい手技、インプラントなどを適宜導入し、より質の高い手術を行っています。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K872-32 子宮内膜ポリープ切除術(その他) 38 0.92 0.97 0.00 42.32
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 30 1.00 5.83 0.00 51.03
K8732 子宮鏡下子宮筋腫摘出術(その他) 25 1.56 1.08 0.00 48.64
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 10 1.00 4.10 0.00 40.10
K861 子宮内膜掻爬術 - - - - -
当院の産婦人科における手術症例は139例でした。腹腔鏡下腟式子宮全摘術を筆頭に内視鏡手術(腹腔鏡手術51例、子宮鏡手術63例、卵管鏡手術1例)が82.73%と多くを占めており、低侵襲手術(身体への負担の少ない手術)である内視鏡手術を主軸とした診療を行っているのが特徴です。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸粘膜切除術(長径2cm未満) 等 23 3.22 3.22 0.00 *77.26
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - - -
K7212 内視鏡的大腸ポリープ切除術(長径2cm以上) - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
当院の内科における手術症例では大腸ポリープや大腸腫瘍に対する内視鏡的大腸粘膜切除術が最も多くなっています。次いで内視鏡下胃瘻造設術、内視鏡的胆道ステント留置術、内視鏡的消化管止血術が上位に集計されます。この他、内視鏡的胆道結石除去術、内視鏡的乳頭切開術(胆道砕石術を伴う)、ペースメーカー移植術、食道静脈瘤に対する内視鏡手術(硬化療法や結紮術)なども実施していますが、いずれも10例未満となっています。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 44 0.43 3.32 0.00 61.50
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満) 等 - - - - -
K2193 眼瞼下垂症手術(その他) - - - - -
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) - - - - -
K2172 眼瞼内反症手術(皮膚切開法) - - - - -
皮膚科の手術症例は専門外来の形成外科からの眼瞼下垂症手術・眼瞼内反症手術および皮膚、皮下腫瘍摘出術で、これらの手術は基本的に外来手術で行っていますが、高齢者や術後の看護ケアが必要な症例に対しては入院手術も行っております。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
リウマチ科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(膝) 等 13 3.08 30.54 0.00 75.85
K0803 関節形成手術(指) - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
K0782 観血的関節固定術(足) - - - - -
K060-31 化膿性又は結核性関節炎掻爬術(膝) - - - - -
リウマチ科における手術症例は25例あり、関節リウマチに対する膝関節の人工関節置換術が最も多く、手術症例の56%を占めています。次いで関節形成手術(指)、第一足指外反症矯正手術なっています。当院では人工関節置換術後についてはリハビリテーションまでを院内で一貫して行っており、転院率は0%となっています。術後は患者様の状態に応じて回復期病棟でのリハビリテーションを継続する場合もあるため在院日数が長くなっています。なお、胃瘻造設術は、リウマチ科入院中に他科で施行された手術になります。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) - - - - -
K318 鼓膜形成手術 - - - - -
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) - - - - -
K347-3 内視鏡下鼻中隔手術1型(骨、軟骨手術) - - - - -
K331 鼻腔粘膜焼灼術 - - - - -
耳鼻咽喉科における入院での手術症例は13例ありますが、症例別に見るといずれも10例未満となっています。症例数の順であげると内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)、鼓膜形成手術、口蓋扁桃手術(摘出)、内視鏡下鼻中隔手術1型(骨、軟骨手術)、鼻腔粘膜焼灼術、内視鏡下鼻・副鼻腔手術2型(副鼻腔単洞手術)となっています。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、上位5位のいずれも症例数が年間10例未満のため「-」表示としています。
リハビリテーション科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 - - - - -
K682-3 内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術(ENBD) - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) - - - - -
K7162 小腸切除術(その他) - - - - -
リハビリテーション科で集計されている手術は、回復期病棟入院中にその他の疾患を併発して他科で施行された手術になります。一般病棟で急性期治療の終了後、リハビリテーション科にて家庭・社会復帰に向け継続してリハビリを実施しています。患者様のリハビリ適応の判断と疾患に適した療法を計画し、最適のタイミングで最善のリハビリ医療を提供できるようにシステムを構築しています。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2425 斜視手術(直筋の前後転法と斜筋手術) - - - - -
K419 舌小帯形成手術 - - - - -
K2423 斜視手術(前転法と後転法) - - - - -
小児科では他院の小児外科医、眼科専門医と連携し、手術症例が6例ありますが、症例別に見るといずれも10例未満となっています。斜視手術等の眼科領域の手術については、すべて市内眼科クリニックと提携した術前術後管理入院症例であり、手術自体は市内眼科クリニックで施行されたものです。その他にも、令和2年度では実績がありませんが、小児の腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術や臍ヘルニア手術も1日入院(日帰り)で行っています。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、上位5位のいずれも症例数が年間10例未満のため「-」表示としています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
脳神経外科の慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術は、慢性硬膜下血腫に対して頭蓋内血腫を洗浄除去する手術です。慢性硬膜下血腫は、転倒リスクの高い高齢の患者様が頭部外傷後に発症するケースが多く、治療後に再発されることも少なくありません。なお、胃瘻造設術は、脳神経外科入院中に他科で施行された手術になります。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる 12 0.65
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 19 1.02
異なる - -
臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして、播種性血管内凝固症候群、重篤な疾患である敗血症、その他の真菌症感染症および手術・処置等の合併症についての発症率を集計しています。
当院では人工関節置換術を多数行っており、手術・処置等の合併症の中には人工関節置換術後の経年による人工関節のゆるみや摩耗・破損に対して再置換術を行った症例(全件とも術後10年以上経過しており、うち他施設での置換術後症例が半数以上)が含まれています。また術後創部膿瘍、植込型カテーテルポートの破損、処置後の出血、薬剤アレルギーなどがこの項目に集計されており、ご紹介により治療を依頼された症例も含まれています。
※厚生労働省の示す集計方法に従い、症例数が年間10例未満となる欄は「-」表示としています。
更新履歴
2021.9.29
厚生労働省の示す集計方法に従い、令和2年度病院指標を公開しました。