対象疾患と診療
朝のこわばりや手指の痛みや腫れのある方の早期リウマチの診断、膠原病の診断と治療を行います。
リウマチや変形性関節症が進行し、膝の変形や不安定性、痛みのために歩きにくくなった方を対象に人工関節、人工股関節などの手術を行います。またリウマチや膠原病で肺や腎臓、血管が悪くなった場合、内臓の治療と血漿交換療法、透析なども行います。
リウマチ科に関するよくあるご質問
リウマチ科に寄せられたよくある質問を掲載しています。
Q.シェーグレン症候群とはどんな病気ですか?
目の乾き、口腔乾燥、関節痛などの症状を伴う病気です。
関節リウマチと合併することが多く、程度の差があるものの、全身性の多彩な病像を呈する可能性のある疾患です。程度は眼科的な検査や自己抗体で調べます。
Q.リウマチの早期診断とはなんですか?
厚生労働省、日本リウマチ学会の早期診断基準があります。
どちらも関節に痛みと腫れが3箇所以上あり、血液検査で炎症反応がみられる場合、関節リウマチと診断します。
診断基準を考える時に、感度(病気を見落とさない)を重視して上げると、特異性が下がります(重大な病気ではない人を診断してしまう)。
関節リウマチは、骨関節に障害がでる病気ですから、従来は、レントゲンで関節に変化が出て、確実な診断をしていました。進行性の場合、発病して1年から1年半するとレントゲン上、骨関節に初期変化が現れてきますので、これを確認して治療を開始していました。しかし最近では、血液検査で抗CCP抗体、MRI検査で、早期診断をしています。骨関節に傷が出来てしまうとなかなか直りませんので、早期診断早期治療が、良いことは事実です。早期診断、治療開始後は、病気の程度をきちっと見極めて、軽快したら、薬物量を加減し、本人も治療内容を良く知り、自己管理することが、有害事象をなくすために重要になってきます。
Q.抗サイトカイン療法は、永久に続けなければいけないのでしょうか?
根治させる薬ではないので、継続的に使用する場合が多いようです。
特に関節に変形がある場合には、関節破壊をきたすことは、防止できますが、関節を修復させる薬ではありませんので長期に連用する必要があります。一度中断して様子をみる方法もありますが、長期に中止後、再開すると、再使用時にアレルギー反応(投与時反応)がみられることがあります。抗サイトカイン療法を止める前に、消炎鎮痛剤やステロイド剤を中止出来るかどうかを先ず試みてみます。
Q.膠原病とは怖い病気と聞いたのですが?
膠原病は、免疫異常を根底にした病気です。
自分の体にいわゆるアレルギーを起こし、自分の臓器内蔵を攻撃する状態を惹き起こします。このような時には、血液中に自己抗体がみられるようになり、これらの有無を調べます。自己抗体などの数値を指標に治療計画を立てます。「自己収束現象」もみられることがありますが、免疫破綻状態がひどい場合には生死を左右する場合があります。